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301回『17歳のウィーン』 |
300回『噓八百』 |
299回『グレース・オブ・ゴッド』 |
298回『スペシャルズ』 |
297回『初恋 ~お父さんチビがいなくなりました』 |
296回『オードリー・ヘプバーン』 |
295回『ゴヤの名画と優しい泥棒』 |
294回『アイヒマンを追え』 |
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238回『RGB 最強の才85才』 |
237回『山懐に抱かれて』 |
236回『判決、ふたつの希望』 |
235回『家族のレシピ』 |
234回『日日是好日』 |
233回『顔たち、ところどころ』 |
232回『万引き家族』 |
231回『洗骨』 |
230回『クロワッサンで朝食を』 |
229回『教誨師』 |
228回『初恋のきた道』 |
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227回『家へ帰ろう』 |
226回『いろとりどりの親子』 |
225回『カメラを止めるな!』 |
224回『輝ける人生』 |
223回『タクシー運転手 約束は海を越えて』 |
222回『フォロー・ミー』 |
221回『ローズと秘密の頁』 |
220回『あなたの旅立ち、綴ります』 |
219回『追憶』 |
【 2010年下期 作品を選ぶ :新しい順に表示 】
79回『青い山脈/また逢う日まで/真昼の暗黒/純愛物語』 |
78回『オーケストラ!』 |
77回『小三治』 |
76回『カヴァレリア・ルスティカーナ/道化師』 |
75回『葦牙-あしかび-こどもが拓く未来』 |
74回『おとうと』 |
73回『戦場でワルツを』 |
72回『カティンの森』 |
【 2010年上期 作品を選ぶ:新しい順に表示 】
71回『ヴィヨンの妻』 |
70回『パリ・オペラ座のすべて』 |
69回『空気人形』 |
68回『人生に乾杯!』 |
67回『未来の食卓』 |
66回『ディア・ドクター』 |
65回『青い山脈/また逢う日まで/野火/ぼんち』 |
【 2009年下期 作品を選ぶ :新しい順に表示 】
64回『愛を読むひと』 |
63回『いのちの作法/精神』 |
62回『ソロコンテスト/SR サイタマノラッパー』 |
61回『アラビアのロレンス』 |
60回『禅ZEN』 |
59回『オペラ映画カルメン』 |
58回『青い鳥』 |
57回『おくりびと』 |
【 2009年上期 作品を選ぶ:新しい順に表示 】
56回『闇の子供たち』 |
55回『マルタのやさしい刺繍』 |
54回『12人の怒れる男』 |
53回『石内尋常高等小学校 花は散れども』 |
52回『マンデラの名もなき看守』 |
51回『オペラ映画椿姫』 |
50回『西の魔女が死んだ』 |
49回『赤い風船/白い馬』 |
【 2008年下期 作品を選ぶ :新しい順に表示 】
【 2008年上期 作品を選ぶ:新しい順に表示 】
43回『結婚しようよ』 |
42回『いのちの食べ方/水になった村』 |
41回『歓喜の歌』 |
40回『ミルコのひかり』 |
39回『めがね』 |
38回『長江哀歌/世界』 |
37回『しゃべれどもしゃべれども』 |
36回『街のあかり』 |
【 2007年下期 作品を選ぶ :新しい順に表示 】
35回『終わりよければすべてよし』 |
34回『萌の朱雀/殯の森』 |
33回『オペラ映画トスカ』 |
32回『長い散歩』 |
31回『ロストロポーヴィチ人生の祭典』 |
30回『ひまわり』 |
29回『麦の穂をゆらす風/明日へのチケット/Sweet Sixteen』 |
【 2006年下期 作品を選ぶ :新しい順に表示 】
22回『ホテル・ルワンダ』 |
21回『博士の愛した数式』 |
20回『オペラ映画魔笛』 |
19回『砂の器』 |
18回『パリ・ルーブル美術館の秘宝』 |
17回『ヒトラー ~最後の12日間~』 |
16回『ホテルビーナス』 |
【 2005年下期 作品を選ぶ :新しい順に表示 】
9回『浮雲』 |
8回『ベルリンフィルと子どもたち』 |
7回『炎のジプシーブラス/ガッジョ・ディーロ/僕のスィング』 |
6回『モーターサイクル・ダイアリーズ』 |
5回『沓掛時次郎/セロ弾きのゴーシュ』 |
4回『ラブストーリー』 |
●上映日:2025年2月18日(火) 埼玉会館
★アフターセミナー:2月18日(火)
ゲスト:エイドリアン・フランシス 監督
2025年2月18日『ペーパー・シティ』のアフタートークを開催しました。 ゲストは、この作品を監督したオーストラリア出身のエイドリアン・フランシスさんです。 この作品に対する思いや映画の魅力等についてお話を伺いました。
この作品の最初の画面に、ある言葉が浮かび上がります。 “The struggle of man against power is the struggle of memory against forgetting”( 権力に対する人間の闘いは、記憶と忘却の闘い)。 エイドリアンさんは、若い頃、作家ミラン・クンデラの小説にあるこの一節に衝撃を受けたとのこと。今回の映画作品にも影響を与えているとのことでした。
エイドリアンさんは、十数年前、アメリカのドキュメンタリー映画 『戦争の霧(The Fog of War)』を観て東京大空襲を知ったそうです。 この作品は、ケネディ政権時代のアメリカの国防長官で東京大空襲の指揮官カーチス・ルメイの部下であったロバート・マクナマラのインタヴュー作品です。そして東京大空襲とは、都市の1/4を破壊し10万人もの人々が亡くなる大規模で破壊的な行為なのに、広島や長崎の原爆のように知られていないことやその事実に関する公的な記念碑や資料館等がないことに驚いたそうです。エイドリアンさんの故郷、オーストラリアだったら記念館等を立てるだろうとお話されました。
また、この作品を監督したことで「戦争というのは“国VS国”と単純に思っていたけれど、空襲の生存者の方から話を聞くことで、戦争によって増えていく民間人の犠牲者について考えるようになった」とのこと。 「第1次世界大戦時の民間人の犠牲者は約5%、第2次世界大戦時は約50%、そして1990年代以降は、犠牲者の約90%が民間人と増え続けています。現在ガザでの紛争では、昨年で約5万人の民間人が犠牲になっているといわれており、戦争による民間人への影響について考える必要がある」とお話されました。
現在も世界で紛争・戦争が起きています。「日本もオーストラリアも民主主義の国。いま日本は、防衛費を増やし憲法九条を変えようという動きによって戦争に近づこうとしている。しかし、私たちは選挙に行き、話し合い、デモをするなどシンプルな行動を起こすことで未来を変えることができる」とお話をされました。
その他、エイドリアンさんは一番好きな映画に『2001年宇宙の旅』を挙げ、セリフが少なく音楽や映像で私たちにいろいろなことを伝えてくれる作品とその理由を語りました。学生時代、映像の魅力を知ったというエイドリアンさんは、“映像は、言葉(セリフ)を超えて伝えることができるものがある”と感じているそうで、 今回の作品『ペーパー・シティ』も、セリフが少なく登場人物の表情や動きや周囲の音等で何かを伝える、ということを意識されているようでした。
この作品の主要な登場人物3名は、完成をみることなく亡くなってしまったそうです。エイドリアンさんにとって、この作品はまさに“The struggle of man against power is the struggle of memory against forgetting”( 権力に対する人間の闘いは、記憶と忘却の闘い)、という言葉を体現したものとなったのかもしれません。